いつも時間がないあなたへ!その悪循環から抜け出す方法(理論編) | カレッジ・ラボ

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『いつも「時間がない」のあなたへ』から考える 悪循環から抜け出す方法

はじめに

H.S

いきなりですが、次の3つの実験のうち共通する点を探してみてください。

これは戦争中に飢餓状態の捕虜たちにどの程度の食べ物を与えればいいのかを調べるために行われた実験です。
被験者は36人、全員寮に入りその後に影響を及ぼさない範囲ぎりぎりのカロリー制限をさせられたらしい。その人たちの行動を観察している中で特徴的だったのは学術的なことへの興味がなくなり映画を見ているときでさえ映画の中の食べ物にしか関心を示さなかったそう。

被験者を空腹状態にして研究し手に来てもらい、画面に一瞬移った文字を見てもらいそれが何であったか答えてもらいました(例えば「TAKE」や「RAKE」どっちが移っていたかなど)。画面に映る時間は意識的に処理できるものではなく反射的に処理しなくてはいけないほど短い時間です。被験者たちはお腹ペコペコなので当然集中力は低く点数も悪いのですが、例外が一つ。「CAKE」など食べ物に関する単語を見分ける確率がほかに比べはるかに高かった。

貧しい子供たちを対象とした実験では25セントと50セント硬貨よりも50セント硬貨のほうが実際よりも大きく見えるらしい。子供たちはお金がないと感じているのでお金への集中力が高まり効果が大きいように錯覚したということです。

そう、この3つには欠乏」と関係があるのです。

ここでいう欠乏とは「自分が持っているものが必要と感じるものよりも少ないこと」です。

お金に困っていたらお金に対しての欠乏が、時間がないと思っていたら時間の欠乏が、

はたまたダイエットをしていたらカロリーの欠乏、孤独を感じていたら社会的なつながりの欠乏、

睡眠不足なら休憩時間の欠乏が、という風にあらゆることに対して

欠乏は付きまとってくるわけです。

孤独や徹夜のデメリットに関しては過去の記事がありますのでそちらもぜひご覧ください。

上の実験に限らずいつも宿題が間に合わない。徹夜しないと、時間がない。

今回は『いつも「時間がない」あなたに』という本をもとにどうしたら「時間がない」やひいては「お金がない」など欠乏感を改善できるのかを考察していきたいと思います。

いつも「時間がない」あなたに

集中ボーナス

欠乏は悪だって考えは大体正解なんですが一応メリットもあるわけです。例えば給料日前はお金のやりくりが上手になったりだとか、「試験時間残り5分」の集中力の高さだったりと欠乏を感じていることに対して集中力が爆上がりするのです。(私も中学、高校は当日に宿題を終わらせてたなぁ)

このような状態を集中ボーナスと言います。

これをうまく使えばいろんなことを効率よくできるでしょう。

ただいろいろ落とし穴はあるわけです。

トンネリングとジャグリング

集中ボーナスは対象に対して心を占拠されるとも言い換えることができます。文字を見分ける実験で見た通り欠乏は無意識下、潜在意識に根付いているので都合よく注意を向けることができなのです。ということは欠乏を感じているものに振り回されてしまうんです。

例えば大学の課題が終わっていなかったとしましょう。

期限は明日。

朝学校で友達と会って世間話をしているときやご飯を食べているとき、

ひいてはほかの授業中にも頭から離れず授業の内容はわからずじまい。

徹夜してようやく終わらせたけれど機能の授業で出た課題がある、

友達にノートを見せてもらって内容を理解してから課題に取り組む。

そんなこんなでもう提出期限間近。

このようにあることにだけ注意を向けるようになってしまうことをトンネリングと呼びます。

トンネルの中に入っているみたいに視野が狭くなっちゃう。

前述したようにトンネルの中のこと(宿題や食べ物など)には集中ボーナスが働くけど

トンネルの外のこと(ほかの授業内容など)は全部ほったらかし状態。

また解決するまでずっと頭に残ってるから、ながら食いや授業中に内職するみたいなマルチタスクになる。

すなると当然のごとく作業効率は落ちて、無駄に時間を使ってしまう。

さらに悪いことに後回しにしていた付けが回ってきて、またトンネリングを起こして・・・。

のような悪循環に入ってしまいます。

本書ではこのことをジャグリング(ピエロがお手玉をするみたいにやらなきゃいけないことが次々起こること)と言います。

それもこれらは全部反射的なことだから直すのに苦労するわけです。

自分もですが当てはまる人はよく見るな~(笑)。

H.S

処理能力の低下

よし、じゃあ意識して直すぞって思っても障害となるものが・・・

処理能力の低下です。この処理能力は主に

  • 認知能力(論理的に考えたり計算したりする能力、IQが代表的)と
  • 実行制御力(集中したり、我慢したりする能力)

の二つです。

この二つの能力が優位に下がってしまう。

例えば認知能力の場合金銭の心配をするとIQが13~14ポイント下がるのと同じくらいの影響らしい。

これは「平均」段階から「優秀」へ、もしくは「平均」から「知的障害の境界線」に移るくらいの差になるっていうんだから驚きです。

  • 認知能力が落ちて将来のことを考えられなくなる、
  • また実行制御力も落ちてるので我慢できない(課題をしなきゃいけないのにスマホを見ちゃうとか)
  • 抜け出せなくて悪循環

つまりはトンネリング状態になると

集中ボーナスはほんの目先のことだけに限られてしまうんです。

まとめ

欠乏を感じるといったんは集中力が高まるんだけどトンネルの外のこと、

つまり長期的なメリットなんかは考えられなくなる

さらに我慢もできなくなるのでつい時間やお金を浪費してしまう

新たに差し迫った問題が次々やってきて悪循環

ってな感じになりますでしょう。

この本は内容が濃いので後半部分は次回に回したいと思います。

次回は富裕層と貧困層何が違う?借金がなくなったからと言って欠乏がなくならないのは何で?その対処法は?なんかを取り上げていこうかと思います。

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