孤独の科学
最初にアメリカで行われた調査について。「心を許せる親友は何人いますか」という質問をしたところ1985年時点では一番多い答えが3人だったのに対し、2004年には0と答えた人が急増したそう。
これは驚きの数字ですねぇ。(日本だと内気な人が多いからもっとひどいかも)
といことでタイトルに書いた幸せになる方法とは端的にいうと孤独を減らすことです。
今回の話は「孤独の科学」という本からの引用になります✌️
この本は心理学や神経科学、進化人類学などの範囲から孤独に関することを詳しくまとめてる良書です。
「金で幸せは買えん」とか道徳論じゃという人もいると思いますが意外と社会的つながりってのは侮れないもんでございます。
例えば不平等のと健康に関する研究でロビンフッドインデックスというものがあります。
これはどういうことかって言うとアメリカの州内において不平等の標準偏差が1上がるごとに10万人につき
21.7人死者が増加するらしいんですな。
この理由として彼らが一番重要度の高い原因と考えてるのが社会的結束の低下なのだそう😲
実際に他の研究によるとまとまりの良い社会ほど犯罪発生率、死亡率が低く、地域内での信頼度の低下は
全ての死亡原因について死亡率が高かったって言うデータが出てるので納得できるところ。
さらに年収アップは必ずしも幸福度と結びついてるわけではなくて
それよりも孤独感の低さの方が幸福度の変化に影響してるみたい。
金で幸せは買えないようです(笑)
ではもっと詳しくみていきましょう✋
まず人間限らず霊長類ってのは進化学的にみると社会的な生物になります。
これは人間が成熟するまでの期間が長いため互いに協力したほうが子孫を残しやすかったからですね。
だから必然的に人間関係は重要になってくるんですよ。
そして人間の場合この団結力が他の霊長類と比較にならなくて実質生態系の頂点にいるわけです。
(この辺はサピエンス全史というベストセラー本によく書かれていますので詳しく知りたい方はこちらを御覧ください)
では孤独を感じるとどういうことが起こるか、それはまず社会的なストレスにさらされることになります。
そうすると孤独な人ってのはマイナスの感情に敏感になりすぎちゃうんですな。
本書の中では「自己防衛型の思考」と書かれています。
この思考に陥ると認知能力の低下や実行制御力(我慢できるかどうか)に支障をきたしちゃう。
例えばクッキーの味見をしてもらう実験だと孤独感を与えられた被験者は与えられてない被験者に比べてクッキーを
(ダイエット中じゃなくても食べないほうがいいのは知ってるはず…)
倍近く食べたのにもかかわらずその味を「並」と評価する率が高かった。
また孤独と認知能力の低下に対して行った実験で不幸対照実験というものがあります。
これは被験者を
・対人関係において将来バラ色と言われた「将来帰属軍」
・将来孤独になると言われた「将来孤独軍」
・あなたは事故に遭いやすい人ですと言われた「不幸対照群」
の3つに分けまその後知能テストを受けてもらった実験です。
不幸対照群も入れたのは孤独なのと社会的な困難とで違いがあるかを調べるためですな。
結果は驚くべきもので当然将来帰属軍が成績トップだったんですが、残りの2つを比べてみても
明らかに将来孤独軍のほうが点数が低かったよう。
まだまだデメリットはありまして社会から拒絶され孤独になると自己評価が下がって集団へ手がかりを求めるようになる。
これによって他者に同調して他人の意見に従いやすくなるのだと。
ブラック企業がやってそうな手ですな。
じゃあつながりがあるとどう言うメリットがあるのかと言いますと、主にオキシトシンと行動理解力が挙げられます。
では前者から説明します。
「痛いの痛いの飛んでけー」一度は聞いたことあるでしょう。
意外と理にかなってるんですよ。
というのも他者とのつながりを感じるとオキシトシンって言う物質が生成されます。
これには鎮静作用やらストレス軽減作用やらがあって現に保育施設でマッサージをされた子供はストレスも低いらしい。
さらには消化器系の臓器ってもともと皮膚だったらしいので食事もマッサージのような効果が期待できるのだと。
友達との食事は最高ですな❗️
スポーツ観戦って面白いですよね😁
何でかというと相手のとった行動を脳内でシミュレーションするミラーミューロンというものが原因です。
これによって脳レベルで他者との一体感が生まれ相手の気持ちや行動の目的を理解しやすくする。
これが行動理解力です。
とまあ色々メリット、デメリット上げてきたわけですがじゃあ孤独にならないためにはたくさんの友達が必要なのって話になりますが、そうじゃあないんですね。
孤独を決めるのは量よりも質だそう😏
(内向的な僕にとっては何よりの救い、パーリーピーポーざまあって感じですね笑)
自分に足りないのは家族とのつながりなのか、それとも友人関係なのか、などある程度絞り込んで新しいコミュニティに無理のない範囲で参加してみるってのが最善でしょう。
僕としては週一か週二で遊ぶように心がけようと思います。
(僕にはこのぐらいが限度…)
長々と書きましたがここでまとめられなかった何倍もの情報が本書に書かれていますので読んでみてはいかがでしょうか。
こんな調子でちょこちょこ書いていきたいと思います。